005.ぼくらの記憶は、どこへ消えるのですか?(vol.2)w/BOAT PEOPLE Association



■A面 --- installation

5本のテープに、「ぼくらの記憶は、どこへ消えるのですか?」という質問に対する108の回答がそれぞれ別の声色で吹き込まれている。そのテープを、艀(はしけ)内に配置された5台のラジカセから流す。
来場者は、空の10分テープをテープレコーダーにセットし、艀内をうろうろしながら、その10分間に自分が体験している音をテープに録音する。来場者は、そのテープを持ち帰る。





■B面 --- installation & performance

誰もいない小さな部屋の中に、来場者は一人で入場する。部屋に入ると既にディスプレイには映像が映されている。真っ白な本のページをめくる映像から、「ぼくらの記憶は、どこへ消えるのですか?」という質問に対する108の答えを語る囁き声が流れている。
受付で砂時計を渡された来場者は、その砂が落ちきるまでに、部屋に配置された4台のラジカセの再生ボタンを自由なタイミングで押しテープを再生させること、その後部屋の中央に位置する椅子に座り目隠しをすることを指示される。4本のテープには、同じ質問に対する108の回答がそれぞれ別の声色で吹き込まれている。
目隠しをしてしばらくすると、酒井が部屋に入り、映像とともに流れていた囁き声に代わり、いつの間にか回答の続きを囁くパフォーマンスを始める。
酒井がパフォーマンスを終えて部屋から立ち去ってしばらくすると、作品終了のアナウンスが聞こえる。来場者はそれを合図に目隠しを外す。ディスプレイに映っていた本は、閉じられている。


2005年
ミクストメディア
作家蔵